スクラムフェス三河2026に参加してきました
2026年 09月 21日 月曜日
スクラムフェス三河2026に参加してきました
こんにちは、PM/スクラムマスターのキタガワです
先日開催された「スクラムフェス三河2026」に参加してきましたので、レポートにまとめました
会場にはトヨタ自動車、デンソー、アイシン、三菱電機、アサヒビール、シチズンといった日本を代表する名だたる企業の方々が参加されており、非常に熱気のあるイベントでした
イベントを通じて、個人的に気になったポイントは以下です
- 製品開発の成功事例
- アジャイル開発への挑戦とその苦悩
- AIを使った開発の進捗
各セッションでの気づきをいくつかピックアップしてご紹介します
Keynote:アイシンのYYSystem
基調講演は、アイシンの開発者である中村さんから「YYSystem」の成功事例についてのお話でした
印象的だったのは「ユーザーの声にひたすら向き合って開発を進めたことが良かった」と繰り返し発言されていたことです。プロダクト開発の原点とも言えるアプローチですが、それを徹底して成功に導いた実例として、説得力がありました
- 参考記事:YYSystemの取り組み
各社のアジャイル開発への挑戦と苦悩
複数の企業から、それぞれの現場におけるアジャイル開発への取り組み事例が紹介されました。会社や業界は違っても、共通して聞かれた課題が多かったのが印象的でした
- 外部の開発会社に発注しているため、チームとしてまとまりづらい
- AIの活用で開発スピードは上がったが、業務理解が追いつかない
- プロダクトオーナー(PO)の役割が定まらない
- 社内の品質管理の基準を満たすことが難しい
こうした苦悩や工夫のリアルな部分を聞くことができました。そうした中でも「プロダクトのリリースが早くなった」「若手SEがPOへ成長した」といった成果が出ているとのことです
また、今回登壇された企業の多くがKDDIアジャイル開発センターによる開発支援を受けているという話が印象的でした。外部の支援を受けながらアジャイル開発に取り組む動きが、製造業を中心に広がってきているようです。内製化を志向するのか、外部の伴走支援を活用するのか、自社に合った進め方を考えるうえでも参考になる観点だと感じました
デンソーのAI活用から自然発生したアジャイル
今回、個人的に最も興味深かったのがデンソーの事例です
「Claude Codeを使ったAI活用の社内研修を行ったところ、非エンジニアの方が自らAIを使ってプロトタイプを作るようになった」という内容でした。プロトタイプが実際に動くようになると「もっとこうしたほうがいい」という具体的な改善要望が生まれます。そこから自然とスプリント(開発サイクル)が回り始め、結果としてアジャイルのプロセスが現場に定着していったそうです。さらには、開発の一部内製化まで起きているとのことでした
開発サイクルの中にAIの作るループが入ってる(登壇資料より)
これまでアジャイル開発の研修を行ってもなかなか社内に浸透しなかったのが、「自分たちの手で動かせるようになった途端に回り始めた」というエピソードは、アジャイル推進における一つのブレイクスルーだと感じ、とても興味深い内容でした
まとめ
大企業におけるアジャイル導入のリアルな姿と、AIという新しいツールがもたらすプロセス変革の可能性を肌で感じることができた1日でした
特に印象に残ったのは、デンソーの事例のように「作ることでサイクルが回り出す」という順序です。まず動くものを手元で作り、そこから改善のループが自然に生まれていく。この流れは、非エンジニアの現場が多い私たちの環境にも通じるものがあると感じました
今回持ち帰った学びを、日々の開発やチームづくりに活かしていきます。